実質消費とクリスマス調査についての所感

総務省が2024年1月9日に発表した「家計調査報告」によると、23年11月の消費支出(実質)は前年同月比2.9%減となりました。

23年2月に同1.6%増と持ち直したものの、それ以降は前年割れが続き、9ヶ月連続での前年割れとなりました。消費をめぐる環境は厳しいものがありますが、一大イベントである「クリスマス」において、物価高はどれだけ消費に影響を及ぼしていたのでしょうか。

楽天インサイトさんが実施した「クリスマスに関する調査」によると、2022年に比べてプレゼントの予算が減少する予定と回答した人は全体の6.2%となり、「予算ダウン」の回答は特に20代で目立ったそうです。

「20代がプレゼントを贈る相手は恋人が中心であり、恋人に贈るプレゼントは海外ブランドの商品であるケースが少なくないため、より円安の影響を受けた」という可能性もありそうです。2024年1月現在、インフレ要因の1つである円安の進行は一服しつつあり、今後の消費はなんとかプラスとなって欲しいものです。

さて、クリスマス絡みのリサーチで同じく興味深かったのは、LINEヤフーさんが実施したクリスマスに関する調査です。「クリスマスのプレゼントを購入する場所」についての質問で、「インターネットショッピングのサービス」で購入すると回答した割合は、30代は43.3%、40代は42.8%、50代は31.8%であったのに対し、10代は19.2%、20代は28.1%にとどまりました。

若年層はSNS等を通じてモノやサービスの情報に触れる機会も多く、ネットサービスも駆使しているというイメージを持つ人は多いかも知れません。しかし、この調査によれば、買い物の際は「リアル店舗で、実物を見ながら検討したい」と考える若年層は少なくないということのようです。